人事労務を考えていく立場にある方ならご存知かと思います。また言葉は知らなくても既に実践されている企業もあります。
やたらと世の中に出てくる経済・経営用語の横文字の一つには違いありませんが、今後の人事労務を考えていく上で、理解が必要な経営概念です。
広くは「ダイバーシティ」=「多様性」の理解でいいと思います。
この「ダイバーシティ・マネジメント」は経営資源である「人・もの・金・情報・技術」のうち、「人」に関する多様な雇用技術を意味します。
・正社員、契約社員、派遣社員、パート・アルバイトなどの雇用形態の多様性
・短時間勤務、在宅勤務など働く時間の多様性
・育児休業、介護休業制度の浸透による代替人材の活用
・高年齢労働者の増加による高年齢労働者の雇用形態、働く時間の多様化
・女性就労概念の変化
・労働することへの価値観の多様化 など
上に列挙したものは、既に人事労務の現場では、当たり前の認識になっていますが、企業と労働者(求職者も含めて)にとって、互いに納得する関係性や企業成果につながる人事労務制度の実現には、多くの課題を残しています。
企業側から捉える「人の使い方」は、労働者側から捉えると「働き方」になります。労働者の「働き方」が多様化していくのは、主に「社会概念の変化」や「人の価値観」また「国の雇用に関する政策」が影響するからです。
労使の歴史では、基本的には使用者側が有利な立場で、労働条件を一方的に決めてきました。“労働は契約なのだからそれはおかしい”と思われるかもしれませんが、実際には賃金だけでなく画一的な「働き方」も決めてきました。
日本経済の成長過程でゆっくりではありますが、労働者が「働き方」を選べるようにシフトしてきました。しかも、ここ数年の急激な人手不足感と予測される人口減少は、労働者が「働き方」を選べる状況を加速させています。
では「ダイバーシティ・マネジメント」として何をすればいいのでしょうか?
① 自社の雇用形態の現状確認
② 経営計画を意識した多様な「働き方」の仕組みと仕掛けの構築とその運用
基本的にはこの 2 ステップですが、②の「仕組みと仕掛けの構築とその運用」は、高度な経営判断と作業になります。
単純に人が足りないから短時間労働者で埋めようというような発想では、失敗してしまいます。「労働者個々の事情や状況を、企業が意識しなければならない時代になってきた」という認識することが重要です。
─お知らせ─
平成 29 年 1 月 24 日(火)、神戸商工会議所 東神戸支部にて開催の「頑張る企業応援!セミナー’16」では、女性・高齢者に絞った人材活用方法をご理解頂くために、時代の変化から活用実例・関連助成金までを、西本恭子 社会保険労務士(社会保険労務士ニシモト事務所)と共にお話しさせて頂きます。
ダイバーシティ・マネジメントの重要な部分なので、是非ご参加下さい。
「頑張る企業応援!セミナー’16」
こんなとき、どうする?
多様な人材活用!はじめの一歩(女性・高齢者編)
~中小企業だからこそ出来る人材不足対策~
講師 細 原 社 労 務 士 事 務 所 社会保険労務士 細原 次世 氏
社会保険労務士ニシモト事務所 社会保険労務士 西本 恭子 氏
編者注「頑張る企業応援!セミナー’16」は終了しております。
編者注「細原社労士事務所」は「オネスト社労士事務所」に名称変更しております。
社会保険労務士 細原次世(ほそはら・つぎよ)
経営感覚のある事務スタッフの教育、二代目・番頭クラスの育成を得意としています。100%電子申請により手続に係る時間を減らし、育成時間や相談・提案業務に多く時間を充てています。偏りがち中小企業オーナーの労務感覚と法令の調整にも精通しています。
1.中小零細企業の経営労務
2.番頭・右腕クラスの教育育成
3.高齢者雇用対策
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